さる12月6日(日)午後1時、集合したのは、鷲見、岩塚、笠原、中田の各会員でした。斐太高校で自動車に乗り合わせ、高山陣屋に向かいました。
高山陣屋では、「安政五年 飛越地震 〜その時 高山陣屋は〜」という特別展を開催していました。この日は、高山市民は無料で入場できる日で、全員無料で入りました。さっそく、下畑学芸員から特別展の説明をしていただきました。また。岩田副会長が、警備員のように玄関で案内をしてみえました。聞いてみると、2日ほど前から陣屋に勤めることになったそうです。というわけで、飛騨地学研究会の会長に加え、副会長も陣屋にお勤めになりました。
さて、特別展は、米倉の中の特別展用スペースで展示されていました。北飛騨を中心とした跡津川断層付近の立体地形図、跡津川断層の説明パネルなどのほか、震災に関する陣屋文書が展示してありました。特に目をひいたのが、小鳥川流域で発生したがけ崩れや、せき止め湖を記録したカラーの絵図です。災害の復旧計画のために作成されました。
また、「飛州村々大地震先御届書」によれば、「当月(二月)二十六日(一八五八年四月九日)、暁九ツ半(午前一時頃)、飛騨国の村々が大地震に見舞われた。陣屋内の米蔵の壁が落ちたり、破損箇所がでた。また越中への往還(街道)にある口留番所(関所)も大破し、山崩れで橋も破損し、十分な調査もままならない。委細は追って連絡するとし、とりあえず第一報を伝える。――――」とあります。幕府への報告の下書きだそうです。
下畑会長ならではの面白い企画でした。なかなか見ることのできない陣屋文書や地震被害の絵図を見ることができて、有意義な見学となりました。その後休憩室で休んで、帰路に着きました。陣屋の玄関では、かいがいしく働いている岩田副会長に、「だじゃれの案内が観光客に受けているそうですね」と話しかけました。すると、退職後の就職先がみつかって上機嫌の岩田副会長から「今度はお金を払って見学に来てください」と返事がありました。
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