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古川盆地から見た太陽柱


古川盆地から見た太陽柱(2000年1月28日) 

 これは、2000年1月28日に撮影した太陽柱の写真です。太陽の光線が縦に長く伸びています。朝の通勤途中、バックミラーから見る太陽がいつもと違うことに気づき古川町で撮影しました。時間は7時8分です。太陽柱とは、氷点下10度C以下で晴天のとき、大気に浮遊する氷の粒に太陽光線が反射して起こる独特の現象です。太陽光が、水平に浮遊する氷晶板の上下の面でのみ反射するとき、白色光線が上下に伸びて見えるといいます。
 翌日の新聞で、日の出を撮影し続けて9年目で太陽柱の写真を撮ったという記事があり、太陽柱であることを確認しました。その記事には高山市三福寺で7時16分に撮影した太陽柱の写真がありました。このことから、この日の太陽柱は、古川盆地だけでなく高山盆地からも見えていたことがわかります。
 高山盆地や古川盆地は、冬の晴天日の夜間、500〜560mの標高の割に低温になります。放射冷却で熱が大気から奪われるうえ、まわりの山々の冷気が盆地によどんでたまるからです。秋を中心に、気温低下とともに湿度が上昇するため、明け方から午前中にかけて盆地霧の発生が多くなります。しかし、冬の晴天日は大気が乾燥しているため霧は少なくなります。この日は、霧にならないまでも適度な湿度があり、また大気の湿度を氷晶にするほどの低温になったため太陽柱が現れたようです。(中田 裕一)