ひだ地学60号 1999年2月19日発行   ホーム 目次

野島断層記念館を見学して

中口 清浩

  9月29日〜10月2日まで、神戸のポートアイランドを中心に開催された「第1回全国環境学習フェア」に参加しました。
 第1日目は、全体会として、阪神淡路大震災から復興したこと、その中で環境問題が大きく表れたことが発表されました。
 第2日目は、分科会で日本各地での環境学習についての取り組みが発表されました。しかし、その活動が人間の活動のための物であり、本当の環境を考えた活動か疑問に思うものもありました。例えば、海水浴をするために海岸をきれいにする。花を一生懸命育てる。また、環境問題を話し合うのに、冷房のきいたすばらしいホテルで疑問に思いました。
 ポートアイランドは、人工の島で、すべての環境をその島の中で処理していました。下水道、ゴミ焼却所などがありました。震災の時の液状化は跡形もありませんでしたが、陸橋が少しずれていたり、木で見えないところに仮設住宅があり、老人が新しい住宅が見つからないことを話していました。
 第3日目は、見学で最初に兵庫県立人と自然博物館へ行きました。建物の規模は、岐阜県博物館よりも多かったですが、地質の内容は、岐阜県の方がたくさんありました。それだけ岐阜県は地質が豊かであると思いました。
 いよいよ明石大橋を渡って、野島断層記念館に行きました。出現した断層を幅30m長さ100mほどの建物で覆っていました。トレンチもありましたが、根尾を見ているので、規模の小ささを感じました。また、たいへん観光スポットとしてあり、小中学生の見学も多いのですが、老人会などの見学も多く、「断層饅頭」(中のあんこがずれているのではありませんでした)などあり、興ざめしました。将来、国立地震博物館を建設するそうです。
 第4日目、パネルディスカッションがあり、環境問題の取り組みを聞きました。近頃、デジタルカメラを購入しました。神戸へは学校のデジタルカメラを使いましたが、加工が簡単で、その場で見ることもできます。学校にA2対応のカラープリンタがあります。それで、掲示物を作ることもできます。特別な用紙が高いこと(1枚100円)、時間がかかること(1枚30分ぐらい)など少し問題もあります。それでも、先日、中田先生に教えてもらったノアの画像をダウンロードして、画像を処理して印刷しました。教科書の写真よりも大きくはっきりと西高東低の気圧配置の雲の流れがよくわかりました。他の先生方も感心されていました。 これからは、大きく、きれいな画像が大切ではないでしょうか。