ひだ地学第159号 2008年11月3日発行   ホーム 目次

国府町手取層の調査

巡検日:2008年10月13日

手取層の崖
発見された植物化石 
 さる、10月13日、体育の日、天気は快晴。下畑会長、岩田副会長、舩坂、黒田、中田の計5人で、久々の巡検を行いました。まず、舩坂先生の案内で、国府町東部の林道に向かいました。10年くらい前、林道工事の崖で化石が見つかったとのことでした。林道の奥地へ向かい、その林道へ入りましたが、もはや林道の面影はほとんどなく、藪こぎとなりました。ようやくその崖に着きましたが、崖もかなり崩壊しており、化石は見つかりませんでした。
 次に向かったのは、国府町の手取層の崖です。傾いた地層が見事にわかります。そこへよじ登り、しばらくハンマーでたたきましたが、化石は見つかりません。ところが、川岸近くの地層から、黒田さんが、ついに化石を発見しました。見るとシダ植物の葉っぱの化石です。喜び勇んで化石の出た石を削ると、次から次へと植物化石が出てきました。黒田さんは、ハンマーではなくタガネで掘り取ったようで、目の付け所が違います。下畑先生によると、斐太後風土記には「木の葉石」として記載があるそうで、昔の人はよく見ていたものです。
 この後、時間があるので。下畑会長、岩田副会長、中田の3人で国府町宮地の三休の滝に行き、そこで昼食をとりました。三休の滝の崖は、球果流紋岩からできていて、玉ずいが取れます。十三墓峠や、一昨年、巡検を行った上広瀬の崖と同じ石です。それから、宮谷川の鉱泉の跡を地元の人に案内してもらいました。魚帰の滝、荒城神社にも寄り、帰路に着きました。