ひだ地学第85号 2001年6月15日発行   ホーム 目次

宮村の中生代白亜紀化石

巡検日:2001年5月19日

宮村三日町層の化石 

 5月19日(土)、宮村で巡検を行いました。メンバーは、下畑五夫会長ほか、小坂洸三、後藤佑孝、高田 剛、中田裕一そして案内者の三宅幸雄でした。後藤さんは光記念館の地質の学芸員です。今回から会員になっていただきました。高田さんは、昨年、新任として斐太高校の生物の先生となられました。大学では化石ケイソウの研究をしてみえたそうです。本会への入会をお願いしているところです。
 さて、宮村役場集合後、三宅さんにメタセコイアなど、宮村で産出した植物化石を見せてもらいました。そして三宅さんの案内で化石の出る露頭に行きました。この露頭は、三日町層といい、濃飛流紋岩に囲まれたわずかな堆積層です。
 自動車で15分くらい、悪路を山の中に入るとすぐに現地に到着です。林道の終点近くの草地で小坂先生にヤブレガサという植物を教えてもらいました。ヤブレガサは、確かに傘が破れたような葉でした。
 採集地のに行くとやはりここだけ凝灰岩で、特に黒っぽい部分は泥質凝灰岩です。さっそく化石を捜しました。ここの岩はハンマーでたたくと板状に割れます。いかにも化石が出そうです。道にあった石をたたいていたところ、三宅さんから「これは出そうだ」といわれました。やる気を出し、石をたたきましたが結局出ませんでした。
 今回は午後の巡検で時間がないため結局、三宅さんが見つけたソレンをもらって帰りました。宮村役場へ戻る前、ここだけ玄武岩でできているお旅山という小山に登りました。飛騨一ノ宮の神様が祭りの日、ここまでやってくる(みこしが来る?)そうです。そして祭りの日ここでお酒をふるまうといいます。下畑先生によると、ちょうど断層があるので、お旅山の岩石は、断層に沿って地下から噴出した玄武岩だろうということでした。
 そして役場で解散、古川に行き夜は宴会でした。店には10人の人数で料金を支払うように間違って伝わっていました。そのため、参加者を増やすために大急ぎで近くのみなさんに携帯をしました。他のみなさんは、修学旅行などいろいろ忙しいことがわかりました。