ひだ地学第118号 2004年7月5日発行   ホーム 目次

牛首断層と白木峰登山

巡検日:2004年6月27日

牛首断層の断層破砕帯(青い部分、粘土になっている、原山本谷で) 
  さる、6月27日(日)、予定通り、白木峰方面へ巡検に行きました。集まったメンバーは、岩田副会長以外は、舩阪忠夫、中田裕一、そして特別参加の松田夫妻、合計5人でした。松田さんは、益田高校に勤務しておられます。
 古川の旧町民会館駐車場に行くと、天気はあいにくの曇りでした。7時30分から10分たちましたが、他のメンバーは来そうもないので出発しました。河合村から二つ屋峠に向かいました。やがて雲の中に入りましたが、向こうの万波に下りると雲が切れました。 
 最初は、原山本谷の牛首断層の断層破砕帯に行きました。川沿いの破砕帯は、粘土化していて、やはり青く変色していました。岩田副会長は丹念に写真を撮影しました。中田会員は、授業で使うため飛騨片麻岩を拾い集めました。ここには、筋模様のきれいな片麻岩がいっぱいあります。
 さて、その後、小坂谷に入り昨年、牛首断層をトレンチした場所に行ってみました。昨年あった穴は跡形もなく埋め戻されていました。しかし、断層に沿う溝は残っていたので写真を撮影しました。昨年と違い、白木峰の山頂部が林道からよく見えました。牛首断層は、まさに白木峰の真下にあります。
 小坂谷の途中まで戻ると、白木峰登山道の標識があります。ここにはすでに自動車が10台程度止めてありました。さていよいよ白木峰登山です。ここからは、いったん小白木峰に登り、その後稜線上を白木峰に向かいます。白木峰からは、牛首断層や跡津川断層の地形の写真が撮影できるはずです。
 小白木峰まではおよそ40分程度で登ることができました。まわりの木が無くなり、天気が良かったら展望抜群のはずです。岩田副会長がやや遅れ気味でした。小白木峰で少し休むと下りです。向こうに白木峰が見えましたが、だんだんガスってきました。不安は的中し、雨がポツリと来ました。だましだまし歩いていると、やがてザアザア降りになりました。そこで、引き返すことにしました。
 引き返すと、途中でかさをさした岩田副会長が待っており、「賢明な判断でした。」というおほめの言葉をいただきました。自動車までもどると小雨になりました。岩田副会長は、お尻から転んだようで、ずぼんが泥まみれになりました。
 その後、高山まで引き返し、喫茶店で休んでから解散しました。最近は、転勤で飛騨を離れた会員もあり、天気もすぐれず参加者は少ない傾向です。白木峰には天気の良いときに登ってみたいと思いました。