ひだ地学第168号 2010年6月15日発行   ホーム 目次

高山御嶽山周辺巡検・濁河温泉総会

巡検日:2010年6月5日

御嶽山と鈴蘭高原玄武岩台地
 

 6月5日(土)〜6日(日)、天気に恵まれた中、巡検と総会が行われました。5日の巡検参加者は、下畑会長、岩田副会長、加藤会員、中田会員の4名でした。最初に行ったのは、鈴蘭高原です。この台地は約200万年前に噴出した鈴蘭高原玄武岩からできています。鈴蘭峠からやや下へ降り、林道を500mほど入ると、玄武岩の露頭がありました。黒っぽい玄武岩のサンプルが採れました。ルーペで見るとカンラン石の結晶があります。
 次に、やはり鈴蘭高原玄武岩からなる、大平山に登りました。青空の下の御嶽山がくっきりと見えました。御嶽山の残雪もかなり解けてまだらになっていました。牧場の柵に沿って約30分登ると玄武岩の岩塔があります。転がっている岩石も玄武岩でした。岩田副会長もなんとか登れました。岩塔の向こうが山頂の三角点でした。
 それから、濁河温泉を目指しましたが、途中で子グマが道にずり落ちてきてびっくりしました。クマはそのまま道から下へ逃げ去りましたが、危うく自動車のハンドルを取られるところでした。サルならありますがクマは初めてです。
 濁河温泉の上のほうに湯の谷荘がありました。自動車を置くと、寺門会員がすでに宿に着いていました。みんなで近くの白糸滝を見学しました。夕日をあびて滝の水がきらきら光っていました。15分ほど登山口から歩き仙人滝も見学しました。
 熱めの温泉に入ってから、夜は総会です。夕食は、ボリュームがありまずまずでした。坂本会員が加わり、チリのワイン産地と地質の話がありました。ワインの味見付きでした。また、岩田副会長から、飛騨の盆地のモデル(岩田作成)を見ながらの、飛騨の地形の話、そして下畑会長出演のDVD上映と続きました。盛り上がったのはいうまでもありません。
 翌日6日は、下畑、寺門、中田会員のみになったので、厳立巡検は中止して、御嶽山チャオスキー場方面から溶岩流の岩塊の写真などを取りながら帰路につきました。